「Art's Report site/ZAKKAYA PARIS

戸田昭子「雑歌屋パリ」

vol.17

「雑歌屋:プラチナチケット騒動1」

不思議なる年あけ、と書きそうになりました・・・いや、もう2月ですね。

今月のパリでのコンサートの準備に、日本の4月公演の宣伝準備がぶつかりました。今回はチラシを自分で作っていました。(Vsitaを使うと、何を作ってもきれいに見えてしまいます。)

そんななか、昔の音楽仲間が亡くなったという連絡。各声部一人ずつ4人の声楽アンサンブルグループが一人減ったのです。それでも、2月初めのコンサートを決行する、と知ったのが年明けのことです。私は行けません。せめて、コンサートの挟み込みでチラシだけでも参加?させたい、と思ったため、突然あわてて印刷に回すことになりました。

ネットで注文できる日本の印刷会社をあてにしていましたが、私の作っているソフトでは、データが送れないのだとか・・・でも、印刷したものからできる、というので郵便局にかけこみ、高い「行方不明にならずに確実につきます」という便で送った・・・・のが、運のつき! 宛先の読み方がわからず、ローマ字を書けなかったのですが、郵便局員に「日本語でいい」といわれたのを信じて書きました。数日あとでネット探索をしてみたら、そのままパリに留まっていました。そうです。
ローマ字でなければ、コンピューターにデータを打ち込めないのです!電話をして、適当に読み方を発明し、書いてもらい、予定の倍の時間かかって日本へ到着。印刷の日程も短縮していただき、何とかなった次第です。
というてんやわんやが、その一。(イベントだらけ)

さて本題。私の頭を冷やすためにも書きます。最近、youtubeがきっかけでとある人のファンになりました。彼はテレビには出ず、舞台のみ。発売とともにすぐに売り切れになってしまう「プラチナチケット」の人気だそうです。(そんな言葉も知りませんでした)日本のファンでさえ、チケットが手に入らないという。これでは「一生見られないかもしれない」と最初から思いました。ところが、今年の年明けに、春に公演があるとの発表。出発日を早めれば、その最終公演が地元であるので(!)思いがけず可能性ができました。

ネットのファン仲間には「まずとれないよ」と脅されるばかり。私は日本の現在のチケット取りには無知です。「とってみてみましょうか」といってくださったAさんに、お願いしてしまいました。
結果としてAさんは席を確保。私は私で地元の友人の知人経由で頼みました。とれてはいるらしいが、私のところまで返事が来ない。Aさんの席は、ものすごく前の方。私の持ち席はその時点では不明。(不安!)できたら見やすい席の方がいいな、という気持ちが出てきました。

Aさんはその日来られないので、Bさんに権利を手放し、Bさんがお金を払うという形になりました。私はAさんとBさんの各個人とやりとりをしているつもりでしたが、掲示板で、「誰それがこの日何席持っていて・・・」という書き込みがあり、私のもち席が、別の人によって書き込まれていました。その書き込みで「この方が見やすそう」という列を発見。「自分の“持ち駒”がばれていた」という気持ちもあり、つい、その某列を持っていたBさんに「その席ととりかえられますか?」と尋ねたのが失敗。「そちらの列はもう出払ってしまったので、再交渉しなくてはならない。
“他のこの辺”はいかがですか」といわれたあたりから混乱してきたようで、まず「最初に頼んだ某列と取り換えられるのならそっちがいい」と返事をし、数時間後に「まてよ。”他のこの辺“でも大丈夫ではないか?交渉の必要もないのだし」と思い、その旨と再度連絡しましたが、時すでに遅し、Bさんは交渉にはいっており・・・「意見を変えたんですか」と叱られました。

もとはといえば、私がよりよい席で、と欲張ったのが原因。混乱を招きました。反省してこちらの席は手放すことにしました。私の持ち席は不明ですが、とれていることでしょう。それに地元のファンがチケットを取れていないということもわかりましたので、遠方の人より地元の人が手に入れるべきチケットなのでは?という気持ちも出てきました。私の欲張りを反省しています。ただ、このことでしかられたり、「席を変わった人に謝れ」とまで言われるのはつらいです。楽しみにしていた公演が、見る前からいやな気分に・・・

このチケットはオークションで高額にとりひきされているそうです。一般販売とときにはネットもつながらない速さ。オークションをのぞいてみると、すでに10倍の値段です。公演の本人も知っているため、事務所は「買う人がいるから売る人がいる。やめさせるために、買わないでください」と呼びかけています。しかし、「どうしても手に入れたい」という人がいるのであれば買ってしまう気持ちもわかります。それくらい内容に価値があるからです。皆がそれを嘆いていいますが、どうにもならないという。

しかし、叱咤のメールを目の前に茫然としていた時「オークションを嘆きながら、席のやりとりをしているこの私はなんだ!?」という疑問がわきました。全席同じ値段の指定席というのは、不公平ですから、よりよい席をあれこれ探してしまうのです。値段は元の値段のままです。が、席の「価値」に関してのやりとりというのは・・・もしかして・・

「私のやっていることはオークションと大差ないのではないか?」
自分のやっていることが恥ずかしくなりました。

「万が一手に入らないチケットなら、縁がないのだ」と考えようと思いました。
Bさんには最初から「もう一つ可能性があるが、返事待ち」と伝えてありました。すぐ「私の持ち席はキャンセルになる可能性はあるか」と聞かれました。ありますが、「早くはっきりして下さい」という雰囲気に負けて逆にはっきり伝えられませんでした。見えないプレッシャーです。日本では、こういうやりとりはよくあるんだろうなあ、と思いました。
相手の言うことに左右されて、決めるに決められない、という久しぶりの状況に、自らまきこまれていきました。

最初に、申し込みを提案してくれたAさんのみとのやりとりだったら、もう少しスマートだったのでしょうか?高額の金が絡むことだけに、さすがに私からは見知らぬ人には頼みにくかったのです。
Aさんが「やってみましょうか」といってくださったのに甘えたのが、やはり間違いだったのでしょうね。
以上、プラチナチケット騒動エピソード1「恥」編でした。まったく、反省。

フランスにはダフ屋はいるのかな?スポーツではあるかも知れませんが・・・たとえばパリで大人気の山海塾が売り切れ、満席となっても、オークションはないと思うけど・・・?

戸田昭子

雑歌屋

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