Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》'17. 9.27.


vol.294

'17. 9.27.

orld Music Night vol.25 “カリトマトナベシーシャカ”

会場:高知市文化プラザかるぽーと 小ホール


 「World Music Night 〜世界の音楽と料理を楽しむ夕べ〜」に来るのは、五年ぶり二度目。地元ミュージシャンと海外アーティストを繋ぐプログラムシリーズということでは、今や海外アーティストということではなくなっているようだが、今宵の演奏も交流感満載だった。

 少し早めに会場に入り、早速、Baan Puan のタイラン丼という、ガパオ炒めと竹の子のレッドカレー炒め(ご飯付き)2種類を一緒にのせた、タイ料理2種盛丼【600円】を食べた。とても美味しかったけど、量的に少し足りなくて、チリンホテルのココナッツたっぷりチキンカレー【600円】というのも食べた。

 演奏会は少々やり過ぎかと思える部分もあったが、実に愉快なセッション・ライブで楽しかった。音楽とかステージというものに関して、ものすごく自由な感じが漂っていた気がする。それが出鱈目みたいな自由では決してなく、たとえ羽目を外していても、優れた技量に支えられた自在による自由であるところがいい。

 ツインのアコーディオン(原田忠、都丸智栄)が前面に出てくるのが普通の編成なのだろうが、目立つならぬ耳立っていたのは、むしろ弦の二人(ベース:宮坂洋生、ギター:大須賀聡)であったりするバランス感がまた自由な伸びやかさを感じさせていたように思う。ウッドベースをロックコンサートでのギターのように、逆さに持ち上げて弾いてみせたのにはいささか驚いた。最も奔放に演奏していたのが、このベースの宮シャカだった気がする。また、パーカッションの渡辺庸介が最も若いせいか、よくいじられていて可笑しかった。アコーディオンと言えば、ともすれば、懐かしさと温かみを醸し出す響きを思いがちだが、二人が奏でるアコーディオンは、けっこうアグレッシヴでスリリングだったように思う。

 オープニングで演奏された『ピラータ』は原田忠の曲だそうだ。ラテン風味を覗かせながら、ジャズィな展開をみせるなか、五人のメンバーの技と個性が端的に伝わってくるいい演奏だったように思う。続く『あの空に虹を』は、今宵のセッションをリードしていた都丸の曲で、ネオ・シャンソン・ヴァージョンの趣向での演奏だと紹介された。そう言えば、ラテンばかりじゃなくシャンソンでもアコーディオンは確かに定番だった。3曲目は、原田・宮坂によるデュオ。続いて原田・大須賀によるデュオの後、再び五人編成に戻っての『タラゴヴィシュテはどこ?』には、フォルクローレの風味を感じる部分もあったように思う。前半最後の演奏『古い月』には、地元高知で活動している坂野志麻が加わり、いい雰囲気を醸し出していた。

 後半は、原田忠の『白いイス』の五人での演奏から始まり、前半とは違えたデュオとして、渡ナベ庸介&トマるトも栄の演奏が披露され、同じアコーディオン・デュオでも原田のものとは全く異なる風味を利かせていて面白かった。3曲目は原田の曲と紹介されたように思う『シャチの夢』を五人で演奏し、続く『妖精の煙突』には、坂野志麻が加わるばかりか、地元で活動しているベリーダンサーの踊りまでもが付いていて目を惹いていた。六人で演奏された後半最後の曲は『ザ・キッド』と紹介されたように思う。

 アンコールは、聡シーサトの叫びで始まるとされた『イリュージョン』だったが、そのオープニングは叫びよりもギターの響きの不可思議さに呆気にとられた。どうやって出していた音なのだろう。いやまさにイリュージョンだった(笑)。



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