Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》'16. 12. 9.


vol.279

'16. 12. 9.

ゲルハルト・オピッツ ピアノリサイタル

会場:高知市文化プラザかるぽーと大ホール

   副題に“「悲愴」「月光」「テンペスト」「熱情」を弾く!”と添えられた演奏会に行ってきた。コンサートホールでのピアノコンサートを聴くのは随分と久しぶりだなぁと、帰宅後、記録を辿ってみたら、なんと十五年近く前のマルク=アンドレ・アムラン以来のようだ。
 ベートーヴェンの、僕でも知っている超有名なピアノソナタ4曲を聴きながら、やはり落ち着いて生演奏のピアノを聴くのはいいものだと改めて思った。実にゆったりと構えた風格のある演奏だったことも作用しているかもしれない。
 1曲目のピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」作品13が始まったときに、本当にゆったりとした運びのなかで聴く第2楽章に心洗われる気がした。2曲目のピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」作品27-2の風格に満ちた演奏のなか、第1楽章のエンディングのぐ〜っと引っ張った長さに驚き、第3楽章の導入部の響きの厚みに心打たれた。
 15分の休憩を挟んでの後半、3曲目のピアノ・ソナタ第17番ニ短調「テンペスト」作品31−2では、緩急の緩と言うか溜めの凄さに恐れ入った。こんなふうに演奏して少しも品が落ちないのは、やはり大したものだと思う。4曲目のピアノ・ソナタ第23番ヘ短調「熱情」作品57では、その熱情のボリューム感に圧倒された。
 今さらベートーヴェン4大ピアノ・ソナタというのもなぁと見送りかけていた演奏会なのだが、高知市文化振興事業団のサポーターズクラブ「Culちゃーず」の特典に釣られて来てよかった。クラシックの演奏会は専ら弦楽器ばかりになっていたのだけれども、また昔のように足を運ぼうかなという気になってきた。



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