Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》9. 17.


vol.226

'14.9. 17.

Spanish Connection Live Tour 2014
会場:パノラマ(五台山展望台2F)

 特にフラメンコギターを好んでいるわけではないが、二十歳の頃に旅したマドリッドの広場で友人たちと土地の若くて美しいお姉さんに声を掛けて教えてもらったスポットにて接した印象が鮮烈で、カルロス・サウラの映画を観たり、東京でのアントニオ・ガデス舞踏団の公演を観たりはしていたので、お誘いを受けて出向くことにした。
 高知で演奏するのは初めてらしいが、それゆえかフラメンコギター色を前面に出したものではなく、選曲からしても間口をグンと広げたものだった。僕が幼児の頃に流行った『星のフラメンコ』で始まったときは、いきなりそれかと、その判りやすさに思わず笑ったが、2曲目の超有名な『禁じられた遊び』では、伊藤芳輝のフラメンコギターのはじく音の響きがかっこよく、ジプシー・ヴァイオリンの平松加奈とタブラの吉見征樹がそれに合わせて入れるクラップ&タップがフラメンコらしい歯切れのいい畳み掛けを強めてくれて、ちょっといい気分になった。『愛しくも切なく』と紹介された4曲目の演奏には艶のある響きも感じられ、気に入ったのだが、今日のプログラムで最も力が入っていたのは、第1部最後の曲『ハバネラ』だったように思う。
 大事な大事な導入部で少し躓いた感があったのだが、奇想に溢れるように感じられた変奏がとても面白く、インド楽器だとのタブラによるパーカッションの指捌きが実にかっこよかった。日本の鼓を打つのよりも小さな振幅で打ちながら歯切れのいい音を響かせたり、掌を擦り付けながら打ったり弾いたり、けっこういろいろな響きを繰り出していて魅了された。
 軽食の後のロールケーキがふるまわれる眺めの休憩の後は、ギターソロによる『アストリアス』、バイオリンとギターによる『チャルダッシュ』、タブラソロに続くトリオでの『鳥の歌』だったし、第2部のハイライトも時にクラップ&タップを利かせたりしていた『恋のアランフェス』ということで、土着性の濃いフラメンコギターとは異なる、言わば洗練を志向しているグループだという気がした。
 バイオリンが少し疲れているように感じられたのが残念だったが、それにしても、五台山展望台ラウンジの一面ガラス張りの店舗というロケーションが効いていて、窓に目を遣れば夜景越しにガラス面に浮かび上がっている演奏姿が何やら幻想的な浮遊感ももたらしてくれて、なかなかいい感じだった。

演奏曲
1.星のフラメンコ
2.禁じられた遊び
3.人形活劇『新・三銃士』から愛の剣
4.愛しくも切なく
5.『カルメン』からハバネラ
【休憩】
1.アストリアス
2.チャルダッシュ
3.タブラのソロ〜鳥の歌
4.恋のアランフェス〜伝説の風
アンコール曲:リベルタンゴ


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