Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》10.31.


vol.229

'14.10.31.

Motohiro Takasaki Quartet +2 live at MOKUBA
会場:ジャズ喫茶「木馬」

 結局のところ6人での演奏はなかったから、高崎カルテット+2というのは、実は高崎カルテット【高崎元宏[pf]、吉川英治[ds]、西村公孝[b]、下元文博[ts]】−1【西村公孝[b]】+2【吉岡英雄[b]、津村敦[fh,tp]】という意味での+2だったようだ。愛媛からゲストに迎えた吉岡英雄とは、初めてのセッションとのことだったが、高崎のピアノがとても柔らかくよく弾けているように聴こえてきて、普段以上にいい演奏だったように思う。初セッションということで良い意味でのテンションが掛かり、リフレッシュされていたのかもしれない。
 トリオで始まった『イット・クド・ハップン・トゥ・ユー』からして、なかなか快調で、カルテットになった2曲目で僕の好きな『オン・グリーン・ドルフィン・ストリート』が、イルカを想わせる波光の煌めきの混じったような響きのピアノで始まったときには、ちょっと感激してしまった。第1部で最も気に入った演奏は、3曲目の実にムーディな『フォー・オール・ウィ・ノウ』で、下元のテナーサックスの味のある響きが素敵だった。4曲目の『ウェル・ユー・ニードント』から津村が加わり、クィンテットでの演奏が4曲続いたが、ブラッシングを多用する印象のある吉川が、第1部では専らスティックでのドラミングを通していたような気がして新鮮で、大いに気に入った。『アイル・クローズ・マイ・アイズ』のピアノの柔らか味とトランペットの張りが響きとして心地よく、前回8月にも演奏された『ジャマイカ・フェアウェル』、ちょうど一年前にも演奏された『ソング・フォー・マイ・ファーザー』が、ノリも良く楽しかった。
 休憩をはさんだ第2部は、再びトリオに戻っての『エブリシング・ハプン・トゥ・ミー』で始まった。5月の演奏のときもそうだったのかちょっと覚えていないのだが、なかなか面白くかっこいい入りに感心した。2曲目の『ブルームーン』からは、ずっとクインテットで、ドラミングにも頻繁にブラッシングが登場していた。第2部で最も印象深かった演奏は、ベースの吉岡をフィーチャーした4曲目の『アローン・トゥゲザー』で、ソロでも、ドラムとの掛け合いでも、ピアノとの掛け合いでも、とてもかっこよかった。前回8月にも演奏した『サマータイム』のピアノは、やはり僕の好みだったが、今回はクィンテットで加わったミュートのトランペットがちょっとかっこよく、前回よりは抑えながらもドラムスのパフォーマンスが楽しく目立っていたように思う。
 それにしても今回は、いい選曲というか、どれも程がよく楽しい演奏だった。第2部の3曲目『キャンディ』や最後の『オ―・プリバーブ』、アンコールの『ファンジー・ママ』を含めた全14曲のうち半分が、過去にも高崎トリオないしカルテットでの演奏を聴いている曲なのだが、今回は特によかったような気がした。

演奏曲
1.It Could Happen To You
2.On Green Dolphin Street
3.For All We Know
4.Well You Needn't
5.I'll Close My Eyes
6.Jamaica Farewell
7.Song For My Father
【休憩】
1.Everything Happen To Me
2.Blue Moon
3.Candy
4.Alone Together
5.Summertime
6.Au Privave
アンコール曲:Fungii Mama


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