こぐれ日録 KOGURE Diary 2017年9/4〜9/10


こぐれ日録1074 2017年9/4〜9/10A

9/4(月)

鑑賞した演劇DVDアマヤドリ『悪い冗談』
http://amayadori.co.jp/archives/4436
アマヤドリ2014三部作「悪と自由」のシリーズvol.3『悪い冗談』作・演出 広田淳一
2015年3月20日(金)〜3月29日(日)@東京芸術劇場シアターイースト
【出演】
笠井里美、松下仁、渡邉圭介、小角まや、榊菜津美、糸山和則、沼田星麻、中野智恵梨、中村早香(以上、アマヤドリ)
宮崎雄真、足立拓海、石山慶、石本政晶、石井双葉、石井葉月、竹林佑介、廣塚金魚、升味加耀(劇団森)、添野豪(電動夏子安置システム)、谷畑聡(劇団AUN)
PANAY PAN JING-YA〈バナイ パン ジンヤ〉from台湾
Kim Dae Heung〈キム・デフン〉from韓国
<今作『悪い冗談』は、アマヤドリが2014年に行ってきた「悪と自由の三部作」の第三弾になります。第一作『ぬれぎぬ』ではストーカー殺人と来るべき未来の社会システムを想像し、第二作『非常の階段』では詐欺結社による集団犯罪を、ゆるやかに崩壊していく家族の姿と共に描き出しました。そしてこの第三作、『悪い冗談』ではアジアからキャストを招いての国際共同制作に挑みます! >

『非常の階段』を今年5月アイホールで遭遇し( http://kogure.exblog.jp/23915632/ )、2つDVDを購入していた。6月に『月の剥がれる』を鑑賞( http://kogure.exblog.jp/237096924/ )。かなりヘビーだったので、夜ではない時に鑑賞しようと置いておいたもの。

『悪い冗談』の舞台は、最初と最後だけ、この隅田川の河川敷とそのうえの橋ではないところ、刑務所の対面室だが、それもストーカーが終身刑受刑者なので、ここ河川敷と繋がっているようだ。加害者の姉が殺意。でもこの国では死刑は廃止されているという設定。
赤い道、川水だったりそうでなかったり。ずっとランニングしている男、何にも関わらずに。

二組のお花見兼花火見物者。一方は6名の30歳代男と20歳代の女子職員1名。男の中で、日本にいたことのある韓国人あり。懲役の話や日本嫌いと教育のことなども話される。宴会。
もう一組は女性6名と男性一人。男性がどんな人かはあんまり分からない。特筆すべきは、滝廉太郎の「花」を歌い出すことだ。女性は台湾からワーキングホリデーで。台湾での言語のこと、少数民族の言葉。

宮崎に転勤する男と東京に職場がある女の話。男の演説に河川敷が反応。女の方は途中から聞いていない。
心理テストの4人。いかにも悪意、悪い冗談のかなり強い形。
ここが東京大空襲のなかでもとても残酷な場所になったということが後半にはより強く語られ動かされる。流れ行く水の不易流行。

中学生がジャズのワークショップをプロの指導の元受けて、その成果を公立劇場で発表する。ジャズは珍しいかも知れないけれど、伝統芸能はじめ、ダンスやコーラス、演劇など夏休みの終わりにはよくあるものだ。

その公演で、プロがドラマーの即興演奏がオーバーして多分制止したにもかかわらず(ここは要チェック)、中学生ドラマーを力づくでやまさせたという報道とそのの関係資料:

☆ 日野皓正が男子中学生をビンタする動画 観客はハプニングと誤解 週刊新潮WEB取材班2017年8月30日 掲載
http://news.livedoor.com/article/detail/13542271/
< 今年も数百人の観客がシアターを訪れ、ビッグバンドの奏でるジャズに聞き惚れた。演奏者の中学生にも最高の夏休みが保証されていたはずのイベントは突然、暗転する。公開中の動画を見て頂きたいが、本番も本番、観客の前でドラマーが演奏している真っ最中にもかかわらず、ただならぬ雰囲気を漂わせながら、日野氏がステージ上を歩いていく。
 日野氏はドラマーの背後に回り込むと、スティックを取り上げる。ジャズのエンターテインメント性は高い。何より演奏を楽しんでいた観客が、これから暴行事件が起きるとは予想できるはずもない。何か面白いハプニングが起きていると誤解し、笑い声が上がるのが極めてリアルだ。
 スティックを日野氏は放り投げるが、ドラマーが手で叩き続け、観客の誤解も解けない。再び笑い声が起きるが、日野氏がドラマーの髪の毛を鷲?みにしたあたりから、シアター中を困惑が急速に広がっていく。
 ドラマーの顔のあたりで、日野氏の手が2回ほど動く。ビンタをしているとしか思えない。更にドラマーに向かって「なんだ、その顔は!」と罵倒するに至って、演奏中であるにもかかわらず、世界的ジャズミュージシャンが観客の目の前で中学生に暴力をふるうという異常な状況を記録した動画だと分かるのだ。
[世田谷区役所は「行過ぎた指導であったと…」]
 我々は世田谷区役所に取材を申し込み、教育委員会から回答を得た。まず、日野氏の暴行については、
〈ソロパートでなかなか演奏を止めなかった子どもに対して、コンサートの進行に支障が出ると日野氏が判断し、演奏を中断させるということがありました。その際にとった行為につきましては、教育委員会としましても、行過ぎた指導であったと捉えております〉
と、事実関係を、ほぼ認めた。今後については、
〈日野氏の事務所とは、今後も事業を実施するために話し合う機会をもつ予定です〉
と、暴行問題の解決を目指し、それが実現した場合は、来年以降もコンサートを続けたいとの意向を示している。回答は最後に、
〈教育委員会としましては、今回の件について、重く受け止め、「新・才能の芽を育てる体験学習」の趣旨に沿った事業運営をとなるよう運営に努めてまいります〉
 との一文で締めくくられている。>

☆ 世界的トランペッター・日野皓正が中学生を往復ビンタ
「週刊文春」編集部2017/08/30

http://bunshun.jp/articles/-/3929
<毎年、公募で区内の中学生が集められ、4カ月間、日野氏をはじめとした数名の講師のもとで、練習を積む。そして8月のコンサートで、その成果を発表する。日野氏は第1回目から、この中学生バンド「ドリームジャズバンド」の指導にあたっている。
 別の参加者はこう困惑する。
「お金を払って観にいったのに、連れて行った自分の子供があんな暴力行為を見せられてしまった。子供から『あのおじさんは何で子供を叩いているの?』と聞かれましたが、うまく説明できませんでした」 「週刊文春」取材班は、コンサートの模様を撮影した映像を入手。ドラムを叩く中学生の髪を引っ張り回した後、往復ビンタを浴びせる日野氏の姿を確認している。
 世田谷区教育委員会は「週刊文春」の取材に、次のように文書で回答した。
「コンサート終了後、日野氏から、その子どもに話しかけて、子どもも了解していたとの事です。なお、教育委員会からは、今回の件について委託先の『せたがや文化財団』に、(日野氏の)行過ぎた指導についての対応を要望しました」
 現在海外に渡航中という日野氏には、所属事務所の担当マネージャーを通じて取材を申し込んだが、締め切りまでに回答はなかった。当日会場にいた保坂展人世田谷区区長も期日まで取材に応じることはなかった。
 YouTubeの「週刊文春公式チャンネル」では、問題の映像を配信中( https://youtu.be/i6w0t_9yQ2A )。>


☆ せたがやこどもプロジェクト2017
https://setagaya-pt.jp/performances/2017kodomo.html
せたがやこどもプロジェクト2017《ステージ編》 日野皓正 presents “Jazz for Kids”
この公演自体は世田谷パブリックシアターの主催事業「せたがやこどもプロジェクト2017」の一つ。
ただ、日野皓正さんのワークショップは、世田谷区教育委員会の主催。ただ、公演となると、アーツマネージャーのあり方の問題も生じるやろなあ。

https://setagaya-pt.jp/performances/201708jazzforkids.html
ドリバンメンバーは、世田谷区教育委員会主催「新・才能の芽を育てる体験学習」(企画制作:世田谷パブリックシアター)のひとつ「Dream Jazz Band Workshop」を通し、日野皓正をはじめとするプロのジャズ・ミュージシャンのもと、本番までおよそ4ヶ月の練習を積んでいきます。2005年に本コンサートとともにスタートし、今年で13年目を迎える同ワークショップは、日野のライフワークのひとつと言っても過言ではありません。
毎年ひと夏のドラマが劇場で生まれ、多くの観客の感動と熱い拍手で会場は包まれます。
・・・・・
2日目『Dream Jazz Band 13th Annual Concert』は、公募により集まった世田谷区立中学生たちが日野をはじめとする一流ミュージシャンのもと、「Dream Jazz Band Workshop」で得た経験と、その成果を発表するコンサートです。講師陣によるSpecial Musicians’ Liveもお楽しみに。
青春の只中にある彼らにしか出すことのできない、仲間たちとの絆とひたむきな情熱がこめられた音色を是非劇場で体験してください。

https://setagaya-pt.jp/workshop_lecture/dream-jazz-band-workshop-2017.html
Dream Jazz Band Workshopは、世田谷区教育委員会主催「才能の芽を育てる体験学習」の1つで、ビッグバンドジャズの演奏を通じて、音楽の楽しさだけでなく、時に厳しさも体験するワークショップです。世界的ジャズトランぺッター日野皓正氏をはじめとする、ジャズ界で活躍するプロミュージシャンを講師に迎え、8月には世田谷パブリックシアターで「Dream Jazz Band Concert」*として練習の成果を発表します。


9/5(火)

久しぶりの部長会。
校務も平常運転になるが、まだまだ夏の余韻。

読み終わっていた本。大島幹雄『虚業成れり』。
アーツマネジメント研究のなかの「興行」「イベント」「鑑賞」部門の主体領域。
音楽事務所と芸能プロモーターとの関係は見えないけれど、イベンター、呼び屋、興行師という時代が生き生きと描かれる。

大島幹雄『虚業成れり―「呼び屋」神彰の生涯』岩波書店、2004年。
<昭和29年秋,東京.ふと口ずさんだロシア民謡からすべては始まった.何ももたない青年がドン・コザック合唱団の来日を実現し,ボリショイバレエ,レニングラード・フィルなど「幻」と思われたアーティストを次々と招聘して旋風を巻き起こす.栄光,破産,そして居酒屋経営での再起.「戦後の奇跡」神彰(じんあきら)の波瀾の生涯を描く。>

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R130P1BWKMVJC/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=4000225316
<神彰(じん あきら),有吉佐和子の元旦那にして,居酒屋チェーン「北の家族」の元オーナー.しかしてその実体は,「呼び屋」.即ち,海外から楽団やらサーカスを招き,国内で興行を行う興行師,プロモーター の元祖.昭和30年代から40年代にかけ,まさに飛ぶ鳥を落とす勢いであるが興行に失敗し破産,そして離婚.その後,居酒屋チェーンを興し,株式公開.その“波乱万丈“の生涯を多数の関係者への取材をもとに,思わず「へぇー」と唸るエピソードを数々交え,テンポのいい語り口で再現する出色の一冊>

【参考】
株式会社キョードー東京
<1953年に永島達司がプロモート会社として「新々プロダクション」を設立、翌1954年に内野二朗が経理担当として入社。以来、日本人歌手のマネジメントと並行して海外のアーティストを招聘してプロモートを行う。1957年には社名を「和栄プロダクション」へ、次いで「協同企画」へ変更。このころ嵐田三郎(現会長)が入社。
1959年からは赤坂の有名ナイトクラブニューラテンクォーターのショーのプロデュースを手掛け始め、1962年には内野が協同企画を退社し汎芸能企画事務所を設立して、ニューラテンクォーター等ナイトクラブの"仕込み"を引き受けるようになる。汎芸能企画事務所は1964年に「協同企画エージェンシー」に社名を変更。永島の協同企画と業務分担して、招聘を永島が、興業取り仕切りを内野が担当するようになる。
1965年にはモンキー・ダンスに注目し、ゴーゴークラブの先駆けとなる「ゴー・ゴー・ア・モンキー」を企画。オープニングにはザ・ベンチャーズとアストロノウツが出演し話題を呼んだ。キョードー東京は舞台美術や照明、音響効果に経費を惜しまずどんどん新しいものを取り入れていった。
1966年にはビートルズの来日公演を日本武道館で行い、マスコミの注目を集める。
1970年には「株式会社キョードー東京」に社名変更し、「ロック・カーニバル」シリーズを企画。>

http://deracine.fool.jp/biography/jin/z_biography/biography0513.htm
< 五木寛之が書いた小説に、この三人をモデルにした『梟雄たち』(『男だけの世界』所収)と題された短編がある。
 これは進駐軍時代から興行の世界に足を踏み入れ、当時の占領軍に強固なコネクションをつくった永島(小説のなかでは冴田哲也)、独力で世界でも一流といわれる白系ロシア人の大合唱団を呼び、一躍ジャーナリズムの脚光を浴びた神(岩森徹)、ラテン音楽の成功のあとリンボーダンスという際物で一山あてる樋口(円城徳義)、という三人の呼び屋の生き方の違いを浮き彫りにしたものである。
 この小説のなかでは、永島は控えめで、冷静な紳士、抜け目のないビジネスマン、「着実にこつこつと仕事をしながら、自分がひっそりと影の部分に身をひそめている」人物として描かれ、樋口は、粗暴ななかにもぎらぎらとして闘志をおもてに出した、「呼び屋の仕事を、はっきりと虚業と割り切り、あけすけなインチキでも平気でやろうとする」泥臭い人間として描かれている。神の人間像はというと、ほかのふたりと比べて、いささか精彩を欠いている。ソ連という権力や政治と裏でつながっているところだけがクローズアップされ、「背後に、得体の知れない深い森のような国家権力の影」をひく男、政治とどこかで結びついている影の部分だけが、強調されすぎた感がある。>


9/6(水)

高松平蔵さんの『ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか―質を高めるメカニズム』(学芸出版社、2016年)を読んでいる。
フランスはもっと小さな基礎自治体からなっているのだろうが、ドイツも基礎自治体数がずいぶん多いのねと「はじめに」を読み出してすぐに気付かされる。バイエルン州には2056の基礎自治体があり、その多くが71の「郡」に属しているという。これは日本の町村にあたるのだろう(郡が行政機関であった戦前の、しかも合併前の町村により近いかも)。郡に属していない基礎自治体が「郡独立都市」で、この本の主人公、エアランゲン市もその一つで、バイエルン州には25のこの郡独立都市があると言う。

p49からよく出てくるのが「フェライン」(Verein)。英語のアソシエーションに相当するというので「協会」なのだろうが、今風には広義のNPOでもあるようだ。人口10万人のエアランゲンにも約740のフェラインがある。
フェラインというと、楽友協会という訳語が頭に浮かぶ。ウィーン楽友協会(Wiener Musikverein(ヴィーナー・ムジークフェライン)ね。
検索すると、スポーツ・フェラインへの言及が多い。エアランゲンにも約400のスポーツ・フェラインがあり、また同じぐらいの文化・フェラインがあるそうだ。

今日は校務の水曜日。
5つほどの会議。最後は私が座長で、難しい事案をいくぶんよくできたかと思うが、80分ほど、行ったり来たりの議論が続き、最後までどうなるか予断ができない会議だった(こういう会議は価値があるといえばある)。
定例ものもも大事なのだろうが、部長会で一度通過しているものばかりなので、こちら側は、確認ということになる。
フィラー(口話における「詰めもの」、あの〜、えー、いわば、いってみれば・・)も研究対象になっているのだということを知ったりする。


9/7(木)

平成29年度第1回山科区民まちづくり会議。9時半から事前打ち合わせ、10時から12時少し前まで。次回は、来月の17日。今年度は議論を継続することで、次年度の企画などに反映することができればという組み立て。

2回生ゼミで、知的ハンディある人たちをさたちを支えるボランティア入門講座に参加しようと思っていて、そろそろ山科社協に連絡しようと思っていたら、ちょうどその関係者さんと同じテーブルのなったので、早速検討開始。
ただ、4回ほど学外授業になることが分かり、強化サークルとかのゼミ生などの対応とか、調整がいることに。もともと11月から12月に時期を変更することは社協的にはいいということだったが・・・シラバスとの関係もあるし。

この前、土田英生セレクションvol.4『きゅうりの花』をABCホールで観た時に購入していた映像を鑑賞する。1997年の初演。当時はホモホテルという言い方だったなとか思いつつ。離島になっていたり、舞台美術まで、奥村泰彦さんが担当していたり、興味深い点あり。ただ、確かにこの題材はなかなかもうこのままでは再演しずらいかも知れない。それにしても、恋愛を正面から取り上げた土田作品と言うのは、この作品ぐらいかも知れないなあ。
土田英生セレクションvol.1『−初恋』Cucumber+三鷹市芸術文化センターpresents、2010.10、107分。DVD(紅映社)。
【作・演出】 土田英生
【出演】 田中美里 今井朋彦 犬飼若博 奥村泰彦 根本大介 川原一馬
千葉 雅子 片桐 仁
<人口6000人の小さな島、その片隅に建つアパート『ハイツ結城』。そこで起こった、たったひとつの“恋愛”事件−>


9/8(金)

秋のNO-MA。春の企画展に行けなかったこともあり、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAのある近江八幡には久しぶりである。

展覧会鑑賞の帰りに今年の3月にできたという「Going Nuts!」というお店を覗いた。ここは一度だけ、公募展の審査会場として入ったことのあるアンドリュース記念館の2階。普通は閉まっている所だったわけで、まちの魅力が一つ増えたことにもなる。

<アンドリュース記念館・・・・ウィリアム・メレル・ヴォーリズがハーバード・アンドリュースの資金を用いて設計した。まず1907年にヴォーリズの処女作近江八幡YMCA会館が竣工し、1935年に2代目の会館として別の位置に改築されたものである。デザインは初代会館のイメージを踏襲しているとされる。 ヴォーリズ設計の他の建物と共に、2009年8月、国の登録有形文化財に登録された。>

さて、NO-MAの秋の展覧会は「惑星ノマ」。結構さっぱりとした企画ではあるなとまず思う。展示空間もノマだけだし。
そして、そのチラシはヘタウマ系。時空の歪み、発射光線が旭日旗みたいに白く広がってそこに場所や日時、料金などが書いてある。
絵柄としては、ミサイルみたいな、ドラム缶をつないだようなものがあって、初老のメガネのおじさんがどーんといる。あとはUFOの埴輪(風)とか、お地蔵さんのおびただしい顔、クレヨン画や車無数のコラージュ、現代アートなのだろうが、本当に境界性がもうかすんで宇宙に行っちゃっている作品とかが見えない部分も含めてあって、展覧会をみたあとようやくチラシのことが幾分理解できるというもの。

でも、なかなかに興味深い6名の作家による展示であった。入るとすぐに、土屋正彦(1946〜、千葉県在住)ワールドが待っている。静謐な中の宇宙の物語。精神科病院での長い入院生活で書き綴られたものだという。ロマンティックなシーン、自画像的な登場人物。現実の駅もメガロニューム星人がいる惑星も同じように生息している。修正液の白をふんだんに使っていることで、クレヨンの優しさとあいまって、その色調の穏やかさが目立ち、でもそこに潜む熱い空想との対照がまた格別の気持ちになってくる。

定期的展覧会では、1階フロアで、障害者作品の隣には障害のある人の作品ではない展示となる。今回も多分そういうことなのだが、横浜の宮間英次郎さん(2006年、快走老人録で紹介された)的な世界なので、アールブリュットとして考えられる作家だろうと思う。
河原田謙(1947〜、茨城県在住)による「ケネディー電気」の町並みというか景観と言うか、基地というかの世界。写真でしか見られないが行くとすごいのだろう。電化製品の修理業をしつつ、とんでもなく飛んだ発明や巨大ロケットが、のどかな畦道に出現するのだという。張り紙の言葉も境界アートのニオイがプンプン。

ああ、ボーダレスの進化やなあと思いつつ、中庭の蔵へ。川埜龍三(1976〜、岡山県在住)『さいたまB』の埴輪と発掘現場の写真。考古学者さんかと思いきや、それは川埜にとっては仮想(B)の世界であり、川埜の現実(A)は、彫刻家なのだという。「犀の角がもう少し

現実であるべき考古発掘の埴輪と、彫刻という芸術フィクションの創作物。ところが、作者はそのリアルとノンリアルが逆転している面白さ。ただ、芸術家が地域のフィクショナルな歴史を作るという試みは結構よく行なわれていて、もちろん興味深いものではあるが、それが埴輪の模型か埴輪風彫刻なのかと悩ませ面白がらせるところが味わいなのだろう。

具志堅誉(1998〜、那珂川県在住)。一番若い作家。
中古車情報誌の車やタイヤを無数に組み合わせて、コラージュによって、大きな木や人を創っていく。無機質が連結して有機物になってしまうというのは、中世の錬金術師じゃないかという感じの解説に納得してしまう。オパーリンの「生命」仮説。
同じ景色の朝と昼、夜の描き分けにもすごい力を感じる。彫刻表面も見事。

そして隣が、設楽陸(1985〜、愛知県在住)の立体物(これは小さく棚にならんだりしている)と大きな平面絵画。現代美術家ということは一応理解しつつも、ほとんど、具志堅との流れて、比較していることもあり、ここにもボーダレスなことが自然なんやというほっとする思いが続く。彼が小学生時代に大量に綴った素晴らしい妄想力と絵のノートたちは、アールブリュット作品ということもできるし、常に、芸術家と言うのは、自らの原点に、アールブリュットあるいは限界芸術的創発的な自由表現を持っているのだとも思ったりする。

さて、6人目の大原菜穂子(1971〜、滋賀県)。滋賀県といえば、陶芸系。彼女もその一人なのだろうが、かそけき、菜穂子地蔵のミニマムな形とスマイル、そして、増力していく力の膨大さ、宇宙の隙間に入り込んで、閉ざされていた扉の隙間を見ると、ああ、いるはいるはという感じ。座敷わらしの小型版、コロボックルとも通じる妖精性。

11/26日まで。関連企画も夜にかけてあったりと工夫あり。是非。
・・・・
☆ ライブ&トーク 吉田隆一 with 田所友香理
 第一部 フリースタイルセッション「惑星から鳴る音(吉田隆一×田所友香理)」
 第二部 トーク「吉田隆一、惑星ノマを語る」
第一部は“SF+フリージャズ”トリオ『blacksheep』を率いる吉田隆一さんと糸賀一雄記念賞音楽祭で大活躍の田所友香理さんのセッションを、第二部では引き続き吉田さんによる惑星ノマを巡るトークをお届けします。
日 時:9月17日(日)
第一部:13:30〜14:00
出 演:吉田隆一(バリトンサックス奏者)、田所友香理(打楽器)
    Ryuichi Yoshida Official http://yoshidaryuichi.com/
第二部:14:15〜16:00
講 師:吉田隆一 / 聞き手:山田創(本展企画担当)
会 場:酒游舘(滋賀県近江八幡市仲屋町中6)
定 員:5 0名(要予約)※参加は無料ですが、本展の観覧券(半券)が必要です。

☆ 講演「宇宙人の探し方」
天体物理学者(理学博士)、日本における地球外生命体探査活動の第一線で活動する鳴沢真也さんによる、物語や都市伝説だけでない、本当の宇宙人の存在の可能性を巡る講演です。
日 時:11月12日(日)13:30〜15:00
講 師:鳴沢真也(兵庫県立大学 理学博士)
会 場:酒游舘(近江八幡市仲屋町中21)
定 員:50名(要予約)※参加は無料ですが、本展の観覧券(半券)が必要です。

☆ トークショー「爆笑!星のお兄さんショー in NO-MA」
ユーモアたっぷりのプラネタリウム解説が大人気の「星のお兄さん」こと、田端英樹さんの神秘的な星々を巡る爆笑トークショー。
日 時:10月29日(日)18:00〜19:00
会 場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
定 員:20名(要予約)※参加は無料ですが、本展の観覧券(半券)が必要です。

☆ ギャラリートーク「惑星ノマ ナイトツアー」
ツアー添乗員(学芸員)の解説による、惑星ノマ ナイトツアー(ギャラリートーク)。「S(すこし)F(ふしぎ)」なNO-MAの旅をお楽しみください。
日 時:9月9日(土)、10月21日(土)18:30〜20:00(NO-MA閉館後)
定 員:20名(要予約)
※参加は無料ですが、本展の観覧券(半券)が必要です。

☆ 放課後NO-MAワークショップ「放課後のエイリアン」
毎週水曜日はNO-MAに集合!どんな星に住んでいるのか、どんな性格なのか、オリジナル宇宙人を考えて、作ってみましょう。
日 時:会期中毎週水曜日 15:30〜16:30
会 場:ボーダレス・アートミュージアムNO−MA
定 員:7名(予約不要)
対 象:小中学生  参加費:無料

☆ 八幡掘まつりワークショップ「なぞの“オーミーハチマン星人”、おまつりにあらわる!!」
NO-MAの展覧会を見た後は、“オーミーハチマン星人”(グレイ型)のお面を作って、そのままお祭りにとびだそう。
日 時:10月7日(土)、8日(日)18:00〜21:00
会 場:ボーダレス・アートミュージアムNO-MA
参加費:観覧料(予約不要) ※当日は八幡堀まつりのため18時から21時は夜間特別開館(無料)です。

ご予約/お問い合わせ
ボーダレス・アートミュージアムNO−MA
Tel/Fax 0748-36-5018
E-mail no-ma[ at ]lake.ocn.ne.jp ※[ at ]を@に変換してください。


9/9(土)

東京と新潟へ(校務)。父母の会、地区別懇談会。
今日は、東京、アルカディア市ヶ谷。
そのあと、アートホテル新潟駅前へ。浦咲 新潟駅前店でアゴ味のラーメン。

昨日読んでいた漫画。スケラッコ『盆の国』2016年、リード社。妄想がアールブリュット作品にも通じている。違うとすると、納め方か。
<お盆を繰り返す町で巻き起こるエンドレスサマーストーリー!
お祭り、夕立、花火、恋… いろんな夏が詰まってる。お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子・秋。会えないはずの人たちに、もう一度会える楽しい季節。このままずっとお盆だったらいいのに… ふと頭に浮かんだ妄想は、なぜか現実になってしまう。同じ一日を繰り返す町の中で出会った謎の青年・夏夫と、誰も知らない不思議な冒険がはじまる。>

https://mangaseek.net/person/15355.html
スケラッコ(スケラッコ)は漫画家。女性。現在は京都府に在住。 http://www.sukeracko.com/

昨夜見た映画(NPO録画)。面白かった。ミュージカル映画ってすごいジャンルだったなあ。
チャールズ・ウォルターズ『イースター・パレード』107分、1948年、テクニカルカラー、MGM。
ジュディ・ガーランドとフレッド・アステアが主演した。スポーツ中のけがで降板したジーン・ケリーに代わって出演したアステアにとっては1946年の『ブルー・スカイ』(ビング・クロスビー共演)より2年ぶりの復帰作となった。
フレッド・アステア・・・1899年5月10日 - 1987年6月22日
ジュディ・ガーランド・・1922年6月10日 - 1969年6月22日

フレッド・アステアのスムーズな移動ダンス。
ジュディ・ガーランドの実生活を検索して、いやあ、大変な人生だったなとあとで思ったり。

Hannah_Brown ジュディ・ガーランド
Don_Hewes フレッド・アステア
Jonathan_Harrow_III ピーター・ローフォード
Nadine Hale アン・ミラー

9/10(日)

10時まではフリー。新潟駅前から、萬代橋をわたってぶらぶら。
帰りはバス。10時から15時まで、父母懇談会。新潟県の人たちばっかり(東京の昨日は、東京の人はいなかった)。
東京駅の乗り換えが人が多くちょっと茫然となった。

読んでいた小説。
道尾秀介『ソロモンの犬』(文春文庫2010年、単行本2007年)
動物学。獣医学部なんだろうか・・・動物行動学(ローレンスなど)は昔ずいぶん興味を持っていたことを思い出す。
<秋内、京也、ひろ子、智佳たち大学生4人の平凡な夏は、まだ幼い友・陽介の死で破られた。彼らが通う大学の助教授、椎崎鏡子のひとり息子で10歳だった陽介が、目の前でトラックにはねられ、命を落としたのだ。連れていた飼い犬、オービーが暴走し、引きずられた果ての事故。
だが、現場での友人の不可解な言動に疑問を感じた秋内は、動物生態学に詳しい間宮助教授に相談に行く。オービーの奇妙な行動の原因はどこにあるのか? 秋山が密かに思いを寄せる智佳の胸のうちにあるのは? 陽介の死は、ほんとうに事故だったのか?議論を重なる彼らには予想不能な結末が待っていた……。もどかしい恋と事故への疑念が交錯し、青春の滑稽さ、悲しみを鮮やかに切り取った、俊英の傑作ミステリー。>


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