こぐれ日録 KOGURE Diary 2017年9/25〜10/1


こぐれ日録1077 2017年9/25〜10/1A

9/25(月)

3つのゼミ。
正式には、基礎演習?、専門演習?、専門演習?。
2回生のゼミでは、前期と違い9320教室。ここは、24名しか座れない。
なんとか、長机を追加して26名が座れるようにした。自分としては研究室に近いし何かといいが、今日は全員が出席、満席なり。

読んでいた新書。かなり専門的、科学的。
でも、あまり知らない分野だったので、色彩論の広がりが分かった。

大山正『色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って』 (1994年、中公新書)
<色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色表示体系に至る流れと、ゲーテの観察に始まる、色の主観的な体験の現象学の流れとがあり、そこに両者に欠けた色覚の生理学の流れが加わっている。さらに色には、感情や文化と結びつく複雑な側面もある。この広範囲におよぶ色彩のさまざまな問題を、主要な人物の貢献を紹介しつつ解説する。色彩への実用的知識が要求される現在、その課題にも応えてくれる格好な入門書となっている。>
冒頭で、色とは、
<現代では太陽光は、長波長に対応する赤から短波長に対応する菫(スミレ、バイオレット)まで連続的に変化する光によって構成されていると考える。光に色がある訳ではなく、様々な色を作る光があると考えられている。つまり色は、光が目を通じて大脳にもたらされた神経興奮によって生じた感覚である。>


9/26(火)

国難突破解散だと安倍晋三首相が自分自身で名付けているようだ。
何か、騒がしい。
小池百合子さんが希望の党を作るという。
改憲保守の増殖が止まらない。
しかし、保守と改革、さらには革命という時代。言葉の意味ってなんだろうなあ。
人づくり革命に生産性革命。これが安倍晋三さんの解散理由にあった。

後期は授業がなく、部長会とその前の打ち合わせ。
夜に会合が外にあったのに、失念。


9/27(水)

2限目、旧カリの4回生だけの授業、舞台芸術プロデュース論。こういう科目は今年度までというのも寂しい。

13時からは、3つの会議。学生部委員会での議論はかなり熱気があった。でも、学生部委員の多くが若い職員さんが作成した6ポイントぐらいの小さい字に困っていて、私も結局、メガネを外す。それ以降は学部長の方が大変である。

帰って、録画していた高校演劇の全国大会の模様。今年度は青森中央高校は出ていなかった(昨年度を見たら、優秀賞だった)。「アルプススタンドのはしの方」は関西弁で、同じ甲子園(を目指す高校野球)ネタである「もしイタ」(青森中央高校)に比べるととても対照的で面白い。一杯の人物に対してこちらは、4名だけ。先生やいたこも出るのに対して、高校生4名のみ。等身大、しかも演劇部の二人は自己言及的。結構笑いが取れていたが、けっこう寂しい現実からの出発、自己弁護からの抜け出し。

演劇とは、見えないものを見せるというような説明にぴったりなのは、幽霊や妖怪、そして人の心の中なのだが、それを臭くなくどうやって表現するか。少しだけ紹介されていた舞台を見つつ、結構面白い営巣だった。

『青春舞台2017』Eテレ2017-9-9 120分。
<第63回全国高等学校演劇大会(宮城大会)
最優秀賞受賞校に輝いた兵庫県立東播磨高等学校「アルプススタンドのはしの方」の上演及び全国大会の様子>
<2017年の夏、宮城県仙台市で開催された、第63回全国高等学校演劇大会。“演劇甲子園”とよばれ、全国2100校の中から選ばれた高校の演劇部12校が集い、高校演劇の頂点を目指す。高校生たちの青春をかけた熱き夏に密着。全てをかけて舞台を創り上げて行く姿をドキュメントすると共に、大会の裏側や、12校の舞台を紹介。また、日本一に輝いた最優秀校の舞台を、ノーカットでお届けする。【ナレーション】永野芽郁>
http://qq4q.biz/G8CH より
第63回全国高等学校演劇大会(宮城大会)審査結果一覧
最優秀賞 アルプススタンドのはしの方 作:籔 博晶 兵庫県立東播磨高等学校
優秀賞
(上演順)
流星ピリオド 作:コイケユタカ 埼玉県立秩父農工科学高等学校
白紙提出 作:磯前 千春 茨城県立日立第一高等学校
HANABI 潤色:吉澤 信吾
(竜史作「文化祭大作戦」より) 沖縄県立向陽高等学校
優良賞
(上演順)
煙が目にしみる 作:堤 泰之 千葉県立八千代高等学校
どうしても縦の蝶々結び 作:林 彩音・村端 賢志 徳島市立高等学校
ストレンジスノウ 作:安保 健+名北演劇部 宮城県名取北高等学校
警備員 林安男の夏 作:螺子頭 斬蔵 明誠学院高等学校(岡山)
−サテライト仮想劇−いつか、その日に、 作:矢野 青史 福島県立相馬農業高等学校飯館校
彼の子、朝を知る。 作:白梅かのこ 岐阜県立加納高等学校
学校でなにやってんの 作:北見緑陵高校演劇部 北海道北見緑陵高等学校
Love & Chance! 翻案:稲葉智己
ピエール・ド・マリヴォー作
「Le Jeu de l'amour et du hasard」より 埼玉県立新座柳瀬高等学校
舞台美術賞 −サテライト仮想劇−いつか、その日に、 福島県立相馬農業高等学校飯館校
創作脚本賞 林 彩音・村端 賢志 どうしても縦の蝶々結び
内木文英賞 北海道北見緑陵高等学校

[参考]
栄冠は君に輝く!東播磨が全国初出場で最優秀賞!! | ゲキ部! -Official Site- http://gekibu.com/archives/4749


9/28(木)

後期は木曜日、自由研究曜日。でも、結構校務があったりする。
珍しく、今日は自宅付近だけでのんびり。先週土日も出かけていたからいい休養。
でも、ついテレビをみたりして、小池劇場解散の行方が気になったりする。保守2大政党になってしまうのかどうか。小池新党が中道で安倍自民党とは少し違うってなるのかどうか・・

『NHK浪曲特選・夏』(2017.09.24、イイノホール)を録画で観る。
やはり若い浪曲師が気になる。
国本はる乃さんは、21歳、国本晴美さんの弟子。
玉川太福さんは38歳。創作できるのがいいな。

澤孝子 京山幸枝若 天中軒雲月 玉川太福、国本はる乃。若手からベテラン名人まで、三味線の音にのせて歌い・語る、浪曲熱演の数々をたっぷりお楽しみいただきます。「左甚五郎・竹の水仙」(幸枝若)「佐倉宗吾郎・妻子別れ」(雲月)「徂徠豆腐」(孝子)などおなじみのストーリーが続々登場。「奈々福と若手たち」のコーナーでは、入門10年以内の若手が、即興浪曲で芸の魅力を面白おかしく伝えます。
出演者
『楽満寺』国本はる乃、曲師…沢村豊子
『地べたの二人〜おかず交換』玉川太福、曲師…玉川みね子
佐倉義民伝『佐倉宗五郎妻子別れ』天中軒雲月、曲師…沢村豊子

「企画コーナー」玉川奈々福、玉川太福、港家小ゆき、天中軒涼月、国本はる乃
曲師…沢村豊子、玉川みね子
左甚五郎『竹の水仙』京山幸枝若、曲師…一風亭初月、ギター…京山幸光
『徂徠豆腐』澤孝子、曲師…佐藤貴美江
◆水谷彰宏(NHKアナウンサー)


9/29(金)

壁ノ花団 『ウィークエンダー』オーバルシアター http://www.officephi.com/loxo.html
作・演出|水沼 健。19:40から約80分(数分短ったかも)

壁ノ花団というと、いままで京都のユニットという気がしていたが、阿倍野での公演。100名までのキャパとあるが、せいぜいここって50名ぐらいじゃないかな。アクティングエリアがいるから・・・今回も結構、複数のシーンの使い分けもあって贅沢な空間使用。平台の並べ倒しとか結構あえて雑にしていたりもしたが。

妹を演じる前畠あかねさんの声と強い口調がまずどきり。近大の先輩である松原由希子さん(ナレーション=顔?が、とりあえず「ヨシコ」とすると)役の姉との川での洗濯でのやりとりがかなり変。
渇水になった町にウイークエンドと有休を使って帰ってきた妹。妹は都会に男3(杉原公輔さん、松原さんと前畠さんとの中間の近大卒)と暮らしている。でも男3は無職。面接がダメ。変な郵便配達(F.ジャパン)が落ちた郵便を届ける。
ハワイと子供の時あだ名された男1(金替康博)がイングランドから帰ってくる。
湧き水を売って暮らしているようだ。ヨシコにはただで水。一緒に手伝ってくれという。

あと、ニューヨークでのコーヒースタンドの寸劇などもあって。
これはどうつながっていたのか。このあたり記憶薄し。
なにせ、記憶があるようでない。誰だったか分からなくなるという舞台でもあって・・
面接官とその補助者が虚無僧の籠を被っていて匿名というのが面白く。おの面接官も実は・・・白昼夢的な断片もなかなかに面白い。

出演|金替康博(MONO) F.ジャパン(劇団衛星) 松原由希子(匿名劇壇) 杉原公輔(匿名劇壇) 前畠あかね(近大を今年3月卒)
<ウィークエンドについて語るときがぼくにもようやく来たように思う。つまりそれにふさわしい経験と知識と方法がいまのぼくにじゅうぶんに備わってきているのを感じているというわけなのだ。これからこれまでのさまざまなウィークエンドについて、たとえばテレビの前で地震のニュースをぼうっと見ていただけのウィークエンドについて、生まれ育った国じゃないところで過ごしたウィークエンドについて、ぼくの或いはだれかの人生のなかでとても大切なウィークエンドについて、そしてそのほか多くのあまり大切じゃなかった退屈でありきたりなウィークエンドについて思い出しては語り、または騙り、ここ数年つくり続けてきた父を探す物語が終わるときがようやく来るように思う。そのあとはまたあたらしいウィークデイが来るわけだ。また早起きをしないといけないわけだ。水沼 健>

https://www.livewalker.com/mdata/detail.aspx?i=20715
<大阪天王寺・阿倍野のアート複合施設「オーバルシアター&ギャラリー」。2013年9月1日より「ロクソドンタブラック」より名称変更。1Fシアター、2Fアートダイニング、3F楽屋・ギャラリーとし、食とアートをコンセプトとした事業を展開。劇場は演劇・ミュージカル・ダンス・音楽ライブ・上映会、稽古場など幅広く利用可能。毎夏、国際児童青少年芸術フェスティバルTACT/FESTの会場の一つとして国内外の演劇作品を上演。>


政党は英語ではパーティ。部分的(な結社)っていう感じかな。
その政党が出来ては消える。選挙などの派手なイベントとしてのパーティが開催され、お開きになるように。
一番日本で古いのは共産党だろうな(1922.7.15設立)、いまの政党では。その次が自由民主党。合併でこの名前になったのだろうが、自由と民主があるから(結構トレードオフだったりするのも飲み込んで)最強の名前でもある。私が生まれた1955年(11/15)に誕生。
ちなみに公明党は、1964.11.17。


9/30(土)

空が高い。
高校生の制服が今日まで夏服。3年前も一緒に今日見る『かさぶた式部考』を見たなとあとで気づく。
塚口駅を降りてピッコロシアターへ。途中の小学校では体育大会。いい天気で良かったね。

初めはテレビドラマだったということにすこし驚くとともに、映画からテレビの時代に生まれた脚本だったことが分かる。新劇集団で公演され、映画にもなったそうだ(1990年、熊井啓監督、監督補は原一男とある。大友豊市:奥田瑛二、大友てるえ:原田美枝子、大友伊佐:香川京子、智修尼:岸惠子)。

ディテール以外はけっこう記憶が蘇り、もちろん、すこし俳優さんが入れ替わっただろうし、演出にも工夫した変化があるのだろうが、この圧倒的熊本方言のなかで、内容はしっかりと伝わるとともに、どうしようもない心の痛さと深さ、でもそれに対して信仰も愛情もどちらを取っても構わないし、簡単には負けない諦め得ないという生き様がかっこいいなと見終わって思う。

エピローグでカドミウム公害のイタイイタイ病の話があって、炭鉱事故一酸化中毒から水俣病かイタイイタイ病、森永ヒ素ミルク中毒事件などなど、忘れるわけにはいかない過ち、犯罪について改めて思う。キャピキャピいまどきギャル二人の登場というのも、高度成長期ならでは(戯曲としては、1969年、テレビドラマの台本としては1965年)。

先天的な知的障害と後天的な知的障害との「差異」について言説などもかなり危ういところもあるけれど、鋭い提示でもある。

兵庫県立ピッコロ劇団第59回公演
『かさぶた式部考』ピッコロシアター大ホール(400席)、14時ぐらいから16時半。あいだに15分の休憩(舞台美術の変化も見もの:加藤登美子さん)。

https://stage.corich.jp/stage/86143
脚本 秋元松代 戯曲『かさぶた式部考』(1969年)【第十一回毎日芸術賞受賞】
演出 藤原新平(文学座)
出演 平井久美子、原竹志、吉江麻樹、森万紀、亀井妙子、杏華、森好文、木全晶子、今井佐知子、山田裕、三坂賢二郎、木村美憂、孫高宏、野秋裕香、木之下由香、本田千恵子、吉村祐樹、橘義、/峯素子(遊気舎)
<愛娘の病死をきっかけに現世の無常を悟った和泉式部が、
瘡という病を負って諸国を遍歴し人々を救済するという「和泉式部伝説」。
第二次大戦後のエネルギー革命に伴う炭鉱災害をはじめ、厳しい現実に立ち向かう人々の姿と「伝説」が響き合い、2017年、私たちの生きる今をこそ鋭く照射する!
2014年に上演し好評を博した重厚なドラマを、兵庫(尼崎市ピッコロシアター・相生市)・東京で再演!
【あらすじ】
昭和42年、九州地方の農村、炭鉱事故で正気を失った豊市は母と妻に献身的に支えられながら暮らしていたが、「六十八代和泉式部」を名乗る尼僧に魅かれて巡礼団のあとを追った…。
「和泉式部伝説」を材に描く人間の業と生への希求、そして終わりなき漂泊。厳しい現実に立ち向かう人々の姿と「伝説」が響き合い、私たちの生きる今を鋭く照射する。>

10/1(日)

神戸に出かけようと思っていたが、ちょっと躊躇していて、結局ずっと家にいた。
読んでいた小説のメモ:
道尾秀介『龍神の雨』 (2012年、新潮文庫。2009年単行本)。
雨と龍。ラジオニュース。
ミステリの青春、少年、女子高校生。
監禁中年。疑心暗鬼。
<添木田蓮と楓は事故で母を失い、継父と三人で暮らしている。溝田辰也と圭介の兄弟は、母に続いて父を亡くし、継母とささやかな生活を送る。蓮は継父の殺害計画を立てた。あの男は、妹を酷い目に遭わせたから。―そして、死は訪れた。降り続く雨が、四人の運命を浸してゆく。彼らのもとに暖かな光が射す日は到来するのか?大藪春彦賞受賞作。>

能舞台でないのがすこし残念だったDVD。でも、装束の付け方とか付録がついていたし、ホールと伝統芸能というテーマとしては貴重な記録。2007年、札幌メディアパーク・スピカ。

『能「土蜘蛛」・狂言「鐘の音」~能と花の二夜~』
<「スピカ能狂言」のラストステージをDVD化した第1弾。野村萬斎の「鐘の音」、能「土蜘蛛」を完全収録。創作いけばなの第一人者・勅使河原茜の花いけと舞台美術、観世流シテ方の若きスター・観世喜正の共演も必見。>
観世喜正(前シテ) 、永島忠侈(後シテ) 、野村萬斎(太郎冠者)
http://search.japo-net.or.jp/item.php?id=vzbg-27
<能『土蜘蛛』
平家物語に出てくる源頼光が土蜘蛛の精を退治したという話に拠っています。長さ8メートルもある数十本の糸を「これでもか!」というくらい何度も投げかけ、グルグル巻きにされながら闘う派手な演出で、海外公演でも人気が高い曲です。いけばな草月流家元・勅使河原茜によるコラボレーション(花いけ、舞台美術)も必見です。
狂言『鐘の音』
鎌倉に行って純金の値段(かねのね)を聞いて来いと命じられた太郎冠者は、お寺の「鐘の音(かねのね)」と早合点してしまい…。太郎冠者が一人でかもしだす寺の情景と鐘の音色をお楽しみください。>
【出演者】
◆花いけ 勅使河原 茜(いけばな草月流 家元)
◆能 「土蜘蛛」
前シテ(怪僧):観世善之
後シテ(土蜘蛛の精):永島忠侈
ツレ(源頼光):観世喜正
ツレ(胡蝶):佐久間二郎
ツレ(頼光の従者):小島英明
ワキ(独武者):森 常好
ワキツレ(武者):舘田義博、森常太郎
アイ(独武者の下人):竹山悠樹
笛:竹市 学 小鼓:幸 正昭 大鼓:亀井広忠 太鼓:金春國和 後見:五木田三郎、長沼範夫 地謡:弘田裕一、駒瀬直也、中森貫太、遠藤和久、高橋昭一郎、須藤 賢
◆狂言「鐘の音」
太郎冠者:野村萬斎
主:石田幸雄
後見:竹山悠樹
舞台美術:勅使河原 茜


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