こぐれ日録 KOGURE Diary 2017年2/27〜3/5


こぐれ日録1047 2017年2/27〜3/5A

2/27(月)

兵庫県立ピッコロ劇団 第57回公演ピッコロシアタープロデュース『歌うシャイロック』作・演出:鄭 義信(原作:シェイクスピア『ヴェニスの商人』)神戸アートビレッジセンターKAVCホール 18:30〜21:33ぐらい 

19:40あたりで10分間の休憩。もう一度休憩があって3幕ものかと思ったが、後半は長く、でもあっという間に感じられるほど、歌あり笑いあり涙ありの展開。もちろんユダヤ人種差別の部分も力強く。美術:加藤登美子。橋にも大階段にもなる装置の移動も見どころ。あと、歌が多いので、台詞のときから歌う時のマイクの入り方とか結構音響も工夫があるんだろうな(このあたりはまるで知らない分野)。
剣幸さんは宝塚歌劇団出身の方の中でも歌唱力に定評が会うということだが、地声と裏声との使い分けがスムーズなのが宝塚の伝統という話を聞いていて、そういうところも興味深く楽しんだ。

内容で興味深い点は色々あるが、まずは、シャイロックの陰影が深くてかっこいい。愛娘ジェシカへの愛、絶望の中での旅立ち。吃音症のロレンゾーの反転の激しさ(プロセスは語られるのみだが)。シャイロックや
ロレンゾー、ジェシカなどほとんどの人びとが変わってゆくなか、ユダヤ集落の群像、そこにいた道化ラーンスロットだけが同じ姿だというのもアイロニカル。

http://www.kavc.or.jp/play/piccolo.html
<関西で活躍する演劇人を募っておくるプロデュース企画第8弾は、待望の鄭義信作品。2014年韓国で初演、日本未発表の音楽劇『歌うシャイロック』です。『ヴェニスの商人』に登場する悪役高利貸し=シャイロックに焦点をあてた、歌って踊って笑って泣ける関西風シェイクスピア音楽劇。ピッコロ劇団にひさびさ登場の元宝塚歌劇団月組トップスター:剣幸、劇団☆新感線からは右近健一、そして14倍のオーディションを勝ち抜いた関西で活躍する強力な客演陣の参加を得て、出演者総勢23人の関西弁が炸裂する鄭義信版『ヴェニスの商人』にどうぞご期待ください。>

【出演】
今井佐知子(ジェシカ)、岡田 力(アントーニオ)、亀井妙子、木全晶子、杏華、菅原ゆうき(ラーンスロット。パントマイムを披露)、孫 高宏(シャイロック)、橘 義、中川義文、浜崎大介、原 竹志、堀江勇気、三坂賢二郎(ロレンゾー)、森 万紀、森 好文、吉村祐樹(グラシアーノ) (以上ピッコロ劇団)
大熊ねこ(マージャリー、遊劇体)、上瀧昇一郎(空晴)、徳丸一円、中村味九郎、はせなかりえ(劇団ソラシード)
右近健一(ネリッサ、ポーシャの侍女。劇団☆新感線)
剣 幸(ポーシャ)

ピッコロ劇団「歌うシャイロック」 「ベニスの商人」の悪役、関西弁で 毎日新聞2017年2月9日 大阪夕http://mainichi.jp/articles/20170209/ddf/012/200/010000c#csidxfcbd1204c6f7c30b10a2fb8dc11b98e <貿易商アントーニオは親友の結婚のため、ユダヤ人の高利貸シャイロックから金を借りる。シャイロックは借金の抵当として「アントーニオの肉1ポンド」を要求するが、裁判で敗れて全てを失う−−。
「歌うシャイロック」は鄭義信の作・演出で、2014年に韓国で上演された。今回が国内初演で、演出を一新し、関西弁の音楽劇として上演する。
<鄭は「『ベニスの商人』は喜劇でもなく、悲劇でもない、曖昧な作品。ベニスの猥雑(わいざつ)な雰囲気は関西に通じるものがある。僕がシャイロックだったら、法廷であんなにすごすごと引き下がらないという発想が原点。歌って踊る、楽しくて少しほろりとくるシェークスピア劇を目指したい」と語る。3500円、大学・専門学校生2500円、高校生以下2000円。ピッコロシアター(06・6426・1940)。【関雄輔】>

Exhibition as media 2016-2017「とりのゆめ / bird’s eye」
1階でしていたこの展覧会も文章をいっぱい読むのがちょっと大変だったが、なかなかに面白い企画だった。「遺産創造」。せんだいメディアテーク(ここは創作伝統芸能だったかな?)とかけっこうされているところはあるようには思うが。

http://www.kavc.or.jp/art/eam/2016/
<神戸アートビレッジセンター(KAVC)では、アーティストとKAVCが協働して展覧会を創り上げるExhibition as media 2016-2017「とりのゆめ / bird’s eye」を開催いたします。
出品作家には、地域の歴史を掘り起こし、再編集して作品を発表する美術家・伊達伸明氏と、建築をベースに活動する建築リサーチャーグループのRAD木村慎弥氏、リサーチ&ドキュメンテーションに同じくRADの榊原充大氏を迎え、KAVCの建つ新開地をテーマに展覧会を創り上げます。>


2/28(火)

11時にゼミ生が来て、履歴書などに自分が所属する学科のことやゼミのこと、自分の研究や力を入れている科目などをどう相手方に表現したらいいのかと相談される。
いろいろといまの就活の事情なども話すのでなかなかに興味深かった。
15時から部長会。

帰って録画していた映画『カンバセーション…盗聴…』を観る。録音装置などがとても懐かしく、でも本質的なこと(盗聴者、スパイの孤独や危険)は変わっていないのだろうなとか思いつつ楽しむ。

フランシス・フォード・コッポラ(脚本や製作も)『カンバセーション…盗聴…』(1974年、113分、パラマウント映画。The Conversation)
ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、アレン・ガーフィールド
フレデリック・フォレスト、シンディ・ウィリアムズ、ハリソン・フォード

ウィキペディアより
<サンフランシスコ在住の盗聴のプロフェッショナル、ハリー・コール。通信傍受の権威としての輝かしい名声とは裏腹に、彼の私生活は孤独そのものだった。それは他者の秘密を盗み聞きするという盗聴という仕事を生業にしていながら、ハリーが自らのプライバシーの保持に異常に気を使っているからだった。そのためにハリーは、彼とより親密な交際を求める恋人とも別れる羽目になってしまう。そんな彼にとって唯一の心の支えは、厳重に外部から隔離された自室で、ジャズの調べに合わせてサクソフォンを演奏することだった。
ハリーはある日、大企業の取締役からの依頼を受けて、雑踏にまみれたユニオンスクエアで密会する若い男女二人組の会話を盗聴する。一見すると他愛の無い世間話に見えた二人の会話だが、そこに不審なものを感じたハリーは依頼人の補佐役に対し、録音したテープの受け渡しを拒否する。依頼人のオフィスからの帰り道にハリーは、公園で盗聴したカップルに遭遇する。例の二人組は、実はその会社に勤めていた社員であり、女の方は依頼人の妻だったのだ。>

森友学園国有地売却案事案はずいぶんテレビなどにも報道されるようになった。
もちろん、共謀罪法案も控えているし、色々気になる国会ではあるが、この際、日本会議などの動きがより詳細に国民に届くといいなと思っている。


『阿片王』をようやく読み終えていたので、気になるところを抜書きしておく。
佐野眞一『阿片王―満州の夜と霧―』(新潮文庫、2008年、単行本2005年)よりの抜書き:

<p105
 大物政治家から将官クラスの高級参謀、満州国のエリート官僚から辣腕ジャーナリスト、はては身分を決して明かさない特務機関員から得体の知れないごろつきまで、底知れない闇を孕んだ広大無辺の人脈を築きあげた里見甫(はじめ)は、どんな人生を送り、「阿片王」と呼ばれるまでになったのか。
 里見甫は明治29(1896)年1月21日に生まれた。
 …戦後、A級戦犯で逮捕され、GHQ国際検察局の尋問では、出生地は秋田県の能代だと答えている。

p147
そして、二・二六事件が起きる一ヶ月前の、昭和11(1936)年1月、電聯合併による同盟通信の発足をみることとなった。通信網を聯合に奪われた電通は、これ以降、広告取次専門会社として生きるほかなかった。

p148-149
 その後、電通と同盟の間で、電通は通信とニュース写真に関する事業を同盟通信社に委譲する、電通は広告専門部門を引き継ぐといった内容を主旨とする契約が取りかわされた。
 戦後、同盟は共同通信と時事通信に分割された。一方、広告専門会社となった電通には里見(甫=この本の主人公「阿片王」)の息のかかった元国通の社員たちが戦後、大挙して入社し、今日の電通の隆盛を築く礎となった。国通を立ちあげた里見は、現在の日本のメディア体制の基本的枠組みを満州でつくったともいえる。
「阿片王」といわれた里見の業績は、アヘン販売による独占的利益を関東軍や特務機関の機密費として上納する隠れたシステムをつくりあげた点に目が向けられがちである。だが、現在への影響力でいうなら、それよりもむしろ、今日の共同通信と電通を発足させる引き金となった国通設立に尽力したことがあげられる。
 見逃してはならないのは、ここにも、満州の地下茎が戦後日本に延び、その上に現在の日本の通信、広告の帰趨をなす陣容のプロトタイプが築かれたことが瞥見できることである。

p319
 里見はその後の(GHQの)取り調べで、アヘン売買による利益は日本の興亜院が管理し、三分の一が南京政府の財務省に、三分の一がアヘン改善局の、残り三分の一が宏済善堂(里見甫の会社)に分配されたこと、ペルシャ湾アヘンの海上輸送には危険がともなったため、日本の外務省と軍の保証がなければ不可能だったこと、上海には常にアヘンを必要とした人間が人口の約3パーセント、実数にして10万人いたことなど、きわめて重要な事実を洗いざらい告白している。

p340
 戦後、電通や民間放送局が驚異的な成長を遂げることができたのは、一つのは、GHQの公職追放により、戦中の企業組織を牛耳っていた旧世代のボスたちが一掃され、それにかわる世代が若いうちから経営の第一線に立たされたからである。その大きな供給源の一つが、里見がつくった国通だった。

p553-554
 昭和40(1965)年3月21日午後11時50分、里見は新宿区西五軒町の借家で、家族と談笑中、心臓麻痺に襲われ、そのまま不帰の客となった。69歳だった。戦後ずっと信心していた熊本の祖神道本部から帰郷して二日後の、突然の死だった。
 戦前、戦中から戦後までのびた満州、上海の空前の人脈を物語るように、通夜は三日三晩つづいた。贈られた花輪のなかには、満州と上海で浅からぬ関係にあった岸信介や佐藤栄作からの花輪もあった。
・・・・・
 里見の遺体が荼毘に付されたとき、会葬者たちは、里見の頭蓋骨が淡いピンク色に染まっていることに気がついた。しかし、それが阿片常習者の特徴だということに気づく者はほとんどいなかった。>


3/1(水)

夜見た映画(録画していたもの)。
相米慎二『夏の庭 The Friends』(1994年、113分)。神戸市での撮影。神戸弁が懐かしい。そしてどうもそこが灘中のある住吉川のような気がしてならない。
おっと灘区が中心か・・・http://www.nadatama.com/modules/wordpress0/index.php/archives/2007/06/30/post-16/

3人の小学男子と一人暮らしの老人の交流の物語。「死」ががっつりテーマとなっていて、傳法喜八老人が孤独死するのを見たいという動機から徐々に交流となり・・・
傳法喜八の戦争体験。母子を殺害する告白。妻のもとに戻らず。
仕事は葬儀会社関連。どうも、エンバーミング的な処理だった。病院の地下に紛れ込むシーンがホラーの味わい。戦時中に死体処理をしていたのかとか想像扠せられもする。交詢社が協力。

監督 相米慎二 脚本 田中陽造 原作 湯本香樹実
出演者
傳法喜八 - 三國連太郎
木山諄 - 坂田直樹
河辺 - 王泰貴
山下勇志 - 牧野憲一
近藤静香 - 戸田菜穂
木山ともみ - 根本りつ子
葬儀屋 - 笑福亭鶴瓶
谷口コーチ - 寺田農
長友 - 柄本明
勝弘 - 矢崎滋
古香弥生 - 淡島千景
音楽 セルジオ・アサド
撮影 篠田昇
編集 奥原好幸
製作会社 讀賣テレビ放送
配給 ヘラルド・エース
http://movies.yahoo.co.jp/movie/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E5%BA%AD%E3%80%80The+Friends/152201/story/
<「台風クラブ」「お引越し」の相米慎二が、湯本香樹実の同名児童小説を映画化したキッズ・ムービー。ワンパクざかりの男の子3人と老人との交流を描いた作品。神戸に住む小学6年生のサッカー仲間、木山諄、河辺、山下の3人は、人が死んだらどうなるかに興味を抱き、きっともうじき死にそうな近所に住む変わり者の老人・傳法喜八を観察することに。初めは子どもたちを邪険に追い払う喜八だったが、次第に優しく接するようになり、彼らとの交流が始まった……。>

今日は13時から学生部委員会のみの校務日。
昨日、ゼミ生が大学学修についての就活質問への回答に不安があると言っていたので、15名に一斉メールしておく。

【就活しているゼミ生にメールしたもの(最後の文化プロデュースコースの学生になる)】
大学で何を学び研究しているか? どう対応するかのメモ〜
ゼミ活動、卒業研究テーマ、専門科目など修学上の質問、履歴書きなどの参考に

(1)京都橘大学の特色は?  自分の実感をいう(たとえば、アットホーム、ほどよい大きさ・・)とともに
理念の一つ「臨床の知」はユニークなので使ってみては?
つまり、地域や社会、暮らしに寄り添って実践的に学ぶ 
(自立、共生、臨床の知) (育ちあう、響きあう)

(2)現代ビジネス学部はどんなことを目指しているの?
いまに欠かせない仕事の探究

(3)都市環境デザイン学科でどんなことを身につけるの? (都市環境=まち)
 「まち」に暮らす人びとの幸せづくりのお手伝いができるように学習しています
3つのコースは、住まうこと(建築インテリア)、交流すること(観光まちづくり、楽しむこと(文化プロデュース)に分かれる

(4)文化プロデュースコースとはどんなこと?
文化を通じて、人びとの幸せづくりをサポートする術を学んでいます
都市環境(まち)の一つ、文化施設やそこでの芸術文化活動、芸術文化組織などの研究をしています
たとえば、劇場や美術館、映画館、遊園地、ライブハウスなどを上手に運営することなどが人びとの幸せにつながるようにすること


3/2(木)

録画していたアニメ映画を楽しむ。
残念なことに日本語吹き替えだったが、繊細な音楽にアニメーションが秀逸で見惚れてしまった。
DVDでもどうも吹き替えみたいだなあ・・・
バンジャマン・レネール他2名『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』2012年、80分。

監督バンジャマン・レネール、ステファン・オビエ、バンサン・パタール
原作ガブリエル・バンサン
<「アンジュール ある犬の物語」などでも知られるベルギーの絵本作家ガブリエル・バンサンの代表作「くまのアーネストおじさん」シリーズを映画化したフランス製長編アニメーション。大きくて無愛想なクマのアーネストおじさんと、小さなネズミのセレスティーヌが織りなす温かな友情を描く。腹ペコでゴミ箱をあさっていたアーネストおじさんは、ネズミのセレスティーヌを飲み込みそうになる。セレスティーヌは「私を食べなければ、かわりにあなたが世界で一番欲しいものをあげる」と提案し、食べられることを免れる。この出会いをきっかけに、アーネストとセレスティーヌの間には不思議な友情が芽生えていく。第86回アカデミー賞の長編アニメーション賞にノミネート。日本では12年のフランス映画祭で「アーネストとセレスティーヌ」のタイトルで上映されている。15年に劇場公開。>


3/3(金)

「歌うシャイロック」を観たせいなのだろうが、土田英生さんもシェイクスピアみたいに3時間ドラマを書く余裕を与えないと本当にもったいないと思った。
MONO『ハテノウタ』ABCホール。作・演出:土田英生。
11名しかいなかった高校吹奏楽部のメンバーが99歳になって同窓会をする。廃校になった母校?のカラオケセットある元教室にて。
19時すぎから20時30分。正直、あと10分ぐらいはエピローグ上がるかな?とは思った。それ以外は最高に楽しい演劇。

MONOはじめての音楽劇(たぶん)。設定は映画にもテレビドラマにもできるし、これだったら、どんな年齢の役者でもできるので、わー面白いってなる設定。
初日だったからか、松永渚さんが最後涙目になっていて、可愛いしそこで感情移入していて半端ではない芝居であることを証明していたなと思った。最近、関西ではすごくいい演劇が連続して行われているなとつくづく思う。

出演:水沼健:岡庭真斗(鈍い。トランペット)、奥村泰彦:佐野昇(シンバル、名前を覚えてもらえないカラオケ好き、白ける男)、尾方宣久:小板橋文也(言ってはいけないことを言ってしまう)、金替康博:尼子勇輔(今日に安楽死する主役:仙道沙耶香と半年付き合っていたがずっと好きだった)、土田英生:恒成豊久(トランペット)、高橋明日香:花森圭(双子の姉、2年間妹と入れ替わっていたという)、松永渚(仙道沙耶香、12回結婚していて、いまは71歳年下の厚生労働省の役人と結婚しているという)、松原由希子:長沢あずみ(花森陸を探す、佐野昇が彼女を好きだったということで)、浦嶋りんこ:花森陸(エバ薬をほとんど飲まないのでそれなりに加齢。でも心は高校生と同じ)

80年前を想うという設定は、もちろん、日本の戦前から戦中を忘れない。でももうほとんど忘れてしまって、「美しい日本」の思い出なんかになってしまっているということが重なっているのだろうし、御国の制度でアンチエイジングだけど100歳になったら安楽死というブラックユーモアとしてありえないようでありそうな設定なのがすごいなと感じるし、中央官庁につながっていたりするとあと20歳ぐらい長生きできるというのもかなりすごい批評である。


http://www.c-mono.com/hatenouta/
<土田英生より皆様へ (2016.12.21 Cucumberメールニュース掲載テキストより)
 皆様、こんにちは。MONOの土田英生です。年末の忙しい時にすみません。
 今年は『裸に勾玉』という弥生時代の会話劇を上演しました。あれからすでに1年近く経つんですね。時間の流れは疾くてシビアです。
  そんな中、次回公演のお知らせです。
 新作のタイトルは『ハテノウタ』です。
 この作品の構想を思いついた時には興奮しました。自分で言うのは憚られますが秀逸な設定です。
 日常に近い世界ではありますが、ある薬が普及している。この薬を飲めば飲むほど、外見が若く保たれる。寿命も延びる。おかげで超超高齢化社会になっています。だから100歳を迎えるまでに死ななければいけない。安楽死の環境が整っていて、皆、簡単に死ねるんです……見かけは若いまま。
 舞台は高校の同窓会です。カラオケボックスのような場所に集まり、懐かしい歌をうたい盛り上がる。だって同級生ですから。そうなんです。この中に安楽死するメンバーがいるんです。
 ハテノウタとは……人生の涯(はて)に唄う歌ということですね。
 歌もうたいます。ですから浦島りんこさんにも出ていただくことになりました。久保田利伸さんやDREAMS COME TRUEのサポートメンバーとしても活躍し、ミュージカルなどにも多数出演している女優さんです。あとMONOに何度も出演している若い女優さんが3人。そしてMONOの5人のメンバー。その9人が同級生として切なくも愉快な会話を繰り広げます。
 上演日程などはどこかに細かく書いてくれていると思います。とにかく3月です。ぜひ、みなさんお越しください。土田英生

「作品について」
(『ハテノウタ』Press Release掲載テキストより)
 これまで培ってきた会話劇、それを維持したまま音楽劇を創れないか? そう思ったのがきっかけでした。次にカラオケをそのまま舞台にする構想が浮かびました。これなら会話で話を進めながら、劇中で“カラオケとして唄う”ことで、自然に音楽も使えます。
 カラオケにふさわしい設定を考え、まずは「同窓会にしよう」と思いましたが、それでは陳腐な思い出を語るだけの物語になってしまう。そこで考えついたのが、外見はバラバラながら同じ年齢という仕掛けです。
 面白い設定と方法、今回はこの二つを使って新境地を開拓します。>


3/4(土)

京都市山科区役所:山科“きずな”支援事業活動報告会。
13時からの報告会。少し遅刻したが、16時半すぎまで、色々山科区の市民活動の動きを知ることができてよかった。
勧修学区で手話教室をしている方から、手話を少し教えてもらう。「ふるさと」を歌いながら。山科の手話が、大石内蔵助の陣太鼓を叩く様なのが驚いたことの一つ。そして、若い人が全く忠臣蔵のことを知らないということもやはり驚くべき事。建築、都市計画専攻の理科系だからっては言っていたが。お茶が急須からお茶を注ぐ様だったり、ある時代を映しているのは確か。

あと子ども食堂をやっている居酒屋(てんぷら)のお店「笑人」の「笑人カフェどんげね?〜こども食堂〜」(御陵駅から5分、日ノ岡)のお話も興味深かった。3/18は、行ってみたいと思っている。
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260603/26011228/dtlmenu/photo/
京都市山科区日ノ岡交差点より南下ル西側
笑人(わろうど)カフェどんげね?〜こども食堂〜
次回は3月18日(土)17時〜20時 http://www.eonet.ne.jp/~wa-road/

伊丹想流私塾第21期生公演『武芸帖』AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)
19:07〜21:27(5本のあとに10分休憩、また5本)12〜3分ずつということだろうな。
二人芝居がちょうどいい時間なのかも知れない。オフィスレディ二人の会話や不倫旅行の帰りの二人など。
一番笑ったのは、「花がため息している」。森本研典さんの姿、ちゃんと戯曲にも書いてあった。シュールでもある。福井千夏さんが目を引く。「はい、女子高校です。こんにちわ。」「花は見られるためにいるけど、花は私達をみているのかしら」。その次は「善悪の彼岸」。「半ケツ」という言葉を初めて聞く。

http://www.aihall.com/soryushi_21/
監修/北村想、総合演出/高橋恵(虚空旅団)
演出/ごまのはえ(ニットキャップシアター)、高橋恵(虚空旅団)、林慎一郎(極東退屈道場)、上田一軒(スクエア)、はしぐちしん(コンブリ団)
作/伊丹想流私塾第21期生
陽之新雪 ちょうど時間となりました [演出]林慎一郎
高木由起 もとはといえば [演出]上田一軒
英衿子 劣化のごとく [演出]上田一軒
杉本和音 薬害あって一利なし [演出]ごまのはえ
加藤亜弓 ダンスパーティーの夜でした [演出]高橋恵
(休憩)
松永恭昭 花がため息している [演出]林慎一郎
山本禎顕 最悪の彼岸 [演出]はしぐちしん
山野博生 そこらまで [演出]はしぐちしん
土居裕美子 存在しない痛み [演出]高橋恵
井上明紀 終わりのひとこと [演出]ごまのはえ
出演/
香川倫子(コンブリ団)、楠 海緒、小坂浩之、佐藤さわお、西分綾香(劇団壱劇屋)、西村麻生(VOGA)、橋爪未萠里(劇団赤鬼)、日詰千栄(は・ひ・ふのか)、福井千夏、松原一純(A級MissingLink)、村尾オサム(遊劇体)、森口直美(パプリカン・ポップ)、森本研典(劇団太陽族)、山田まさゆき(突劇金魚)
<実践戯曲講座「伊丹想流私塾」。北村想塾長のもと、筆力を磨いてきた塾生たちが、関西で活躍する俳優・演出家の協力を得て“卒塾公演”に挑みます。
伊丹想流私塾を今期で退任される塾長より、最後のお題として十名の劇作家に与えられたのは、それぞれ異なる十個の「タイトル」。
今回、塾生たちはその中から選んだタイトルあ・り・き・で書き始めました。
戯曲執筆の“武芸百般”に触れた劇作家たちの闘いぶりを刻んだ『武芸帖』、その勝負の行方やいかに?趣向を凝らした短編戯曲10作品の連続上演をお見逃しなく。>

3/5(日)

うちの演劇部(顧問でもあるし)の公演を見に神宮丸太町駅下車。
洗濯氣の公演を見るのは顧問として見ていただけだったが、去年の10月に見た公演はいままでで一番良く(いや、まあ、この数年ずいぶん面白くなったのも確かで、それは一人の演出家徳泉さんの力もあったのだが)、やはり、演出の1回生、渚ひろむさんの力なのだが、よくまとまっていて感心した。

京都橘大学演劇部  スタジオヴァリエ
劇団洗濯氣本公演『THE BEE』 90分 1〜2回生4名(5名の予定だったようだが)
原作:筒井康隆(『毟りあい』)、共同脚本:野田秀樹&Colin teevan、演出:渚ひろむ
その後、3回生引退公演『いのち、かける、おもい』23分
原作:細川トシキ、演出:そうすけ。3名。

京都橘大学の先生も来ていてあれこれ。出演者のご家族が多いようだが、友達もちらほら。去年から観客は徐々に増えていて、弱小だが、他大学の演劇部とそれなりに比較できるようになっていて心強い。

帰って、買っていたDVDを楽しむ。最近話題になった宮沢りえさん主役の映画(まだ観ていないけど)があって、ふと若い時の彼女の映画が観たくなったため。もちろんいまから29年前だからみんな若いのだが、特に笹野高史さんの髪の毛の扱いが面白かった。

菅原比呂志『ぼくらの七日間戦争』(1988年、94分)
原作 宗田理
製作 角川春樹
出演者 宮沢りえ、菊池健一郎、工藤正貴、大地康雄、賀来千香子、佐野史郎、出門英、室田日出男、笹野高史、浅茅陽子・・・
音楽 小室哲哉
主題歌 TM NETWORK『SEVEN DAYS WAR』
製作会社 角川春樹事務所
配給 東宝
<管理教育に抑圧された中学生が、学校教師や大人に「戦争」を挑む[2]。原作にはない61式戦車なども登場する一方、原作で焦点となっている「全共闘関連の説明」・「柿沼直樹の誘拐事件」・「外部との通信・外出による各種工作」・「学校教師に対する社会的攻撃」等が削除され、立てこもる生徒が「クラスの男子ほぼ全員」から「クラスの一部生徒」に変更される等廃工場での攻防に重点が置かれている。宮沢りえ主演第1作としても注目された>


KOGURE Diary/こぐれ日録》の扉へ戻る