こぐれ日録 KOGURE Diary 2002.8



172) 8/23〜8/25


8/23(金)

今日はデジカメを持ち京阪森小路の駅に来ました。後期講義「地域文化行政論」の(朝に作った)スケジュール表を乾館長に渡すことなど数々の目的があっての下車です。駅からデジカメを撮しながら歩いていくうちに、この今日の半日の行脚自身を後期講義の冒頭に使えば、導入としてなかなかに具体的で良いのではと思い始めました。

そして、この日録の続きは日記として配信しておけば、これも講義の資料になります。そこで、詳しくは「こぐれ日記368〜370」を見ていただくことにしますので、ここでは本日の行脚項目のみを記録しておきます。

1)大阪市立芸術創造館インターンシップ生中本さんへの激励訪問
2)日経長島記者のインターンシップ取材と撮影に立ち合う
3)たまたま出会った趙博のフォーク漫談を同じ建物の大ホールで聞く(CD買う)
4)いいむろなおきマイム公演のリハーサルを奈良さん中本さんと一緒に見る
5)19時からマジックランプでタカコレワイドの第1日目を見る
6)その他途中の地蔵盆の準備、下町風町並み、児童公園のパブリックアートなどの観察

8/24(土)

自分が悪いのでほんとに誰にも当たれないのですが、うまくいかない1日というのもあるものです。これも個条書きで簡単に悪夢のような一日を記録するだけにしておきましょう。

1)家を出るときに雨がぱらついたので傘を持って出たのにずっと晴れ。日経新聞を買ったが昨日の取材はまだ載っていない。
2)青少年活動センターのティーンズステージ2002を見に行こうと、中京に行ったら実は東山での公演だった。
3)仕方がないので、昨日電話があったしばたゆりさんのオープンスタジオに出かけることにするが兵庫県立美術館の行き方が分からない。
4)ようやくインターネットで調べて阪急で出かけたが王子公園からだったのでかなり迷う。
5)しばたゆりさんから写真をもらったり福岡県美の川浪さんに会ったり樋口よう子さんにコンテストチラシを渡したり有意義だったのに、写真の表面を触って、しばたさんから怒られる。
6)『美術の力〜時代を啓作家』をざっと見て、さあ、東山青少年活動センターに戻ろうと思って急いで阪急烏丸駅に着いて、はたとまた中京青少年活動センターに行こうとする自分を発見する・・・

きっと表さんや蓮行さん、それに新宿梁山泊(夜はもともとここの公演に行く予定で、しばたさんの話は無理だなと思っていて9月になってまた大切なモノを撮してもらおうと思って家を出たわけです)のみなさんは、この日録を読んで、そうかそういう事情ならば仕方がないなあと思っていただけると思うのですけれど。それにしても明日のシンポジウムって何を話せばいいのだろう?

8/25(日)

今日は一昨日と昨日とを2つ合わせて二つに割ったぐらいの日。こういう日が続けば淡々としていいのですが。ただ、帰るとシンポ出演にテント公演もあって肉体的に疲れていたため、ぎすぎすしていましたし、パンプレスの原稿メールを開け忘れていて締め切りが今日だったことを小原さんに会って始めて知ったりもしましたから、失敗を挙げると結構あるものですけれど。

というわけで、13時すぎからNPO法人音楽村主催「交響的空間」にパネラーとして参加。大津市民会館小ホール。NPO法人音楽村の理事長が澤正徳さんで、副理事長が日本生命に勤めている綾野浩司さん。池上惇学部長が基調講演をしたのですが、その綾野さんは池上先生の教え子というつながりです。そこでぼくも出てきたわけです。

あとパネリストとして稲野強群馬県立女子大学文学部教授が登場されましたが、彼は澤さんとはウィーン時代からの交遊仲間ということ。面白かったのは会場に小さい子を連れた方が多く、アットホームな雰囲気でした。

なかで澤朱色さんという方のチェンバロ演奏があったのですが、あとで少し鍵盤に触らせてもらいました。このチェンバロは18世紀半ばのフランスのものがモデルで2000年に春山直岳という人が作ったもの。彼女は家も彼の作品なので演奏はできるだけ同じものを使うようにしているということです。

鍵盤は2段になっていて、上下で音色が違っているのですが、それを一緒に演奏したり、上の部分だけ音程を上げたりできること、触ると遊びがあったりとても軽いことなどが分かります。やっぱり体験は大切です。ピアノなら黒鍵の部分が、この楽器は白いのですが、それが直方体のままなのも積み木みたいな素朴さで、かわいい感じがしました。

終わってからのホテルカフェでの懇談が楽しかったのですが、私は途中に退席して、新宿梁山泊の紫テントへと急ぎます。『吸血姫』19:05から22:00まで。あとに黒沼弘己の俳優紹介(金盾進が湯布院映画祭に今日行ったからです)があって22:25.2度の休みがあり、かなりしんどかったですが、大満足です。来てよかったと思わせる力が役者や演出にあるからです。唐十郎のお芝居を最後まで飽きないで見たのは初めてだと思いました。

【日録ソネット*12 20020825 鬼灯氷が血を流し】

ほおずき味という氷が赤い口々に溶けていって
紫のはためくテントは黄金の夕焼け色を映し出す
人の血を抜き犬の血を注射する愛を染める病院は海の陽炎
歌謡曲の怪しいプロモーター花形が桜島からやってきます

狂える看護婦のおまるの可愛さと
鬼灯の血が滴る引越看護婦を乗せた車引きと
こうもり傘でゆらゆら散髪屋さんで3年も修行する若博士のつるつる頭
とりとめもないように情景は展開しますが
こころこめて唄い踊りしゃべり黙ってしまうことをすればこうして立派な
ステージが生まれるのです時間だって長すぎると思う暇も与えないまま

死児を背負うせむしの大陸浪人 父子相姦に肥後守
関東大震災殺戮と上野の山 捨てられるバーバーアメリカの奥さん
今日はぼくのノートに書いたメモもこれっぽちで あとは鳩の鳴き声もする
大きなよめきだけでも書き留めようと、テント全体の空気をずっと嗅いでいました。


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