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3/17(日)
【「声」の祭典〜アートな気分で声あそび〜】大阪市立中央青年センター(その1)


3/17(日)
森ノ宮近くの居酒屋で2次会まで参加し、深草のホテルに行くというNPO法人アーツワークスの鈴木英生さんを山下残さんに託して八幡の家に帰ると声が出なくなっていた。まつおかずひろさんからいい声になる秘訣を教えてもらって、実際に舌を出してやったりしたのに。おかしい。

それは、風邪が治っていなかったのにビールを飲んでは打ち上げ独特の高揚感に浸っていて声を失っただけなのだが、【「声」の祭典〜アートな気分で声あそび〜】が、大阪市立中央青年センター青年芸術文化劇場として開催された打ち上げの結果だから皮肉だといえば確かに、そうだ。

13時から16時までのたった半日のフェスティバルだったが、少なくとも半年の準備期間があった。私の研究室に、中央青年センターの本田さんが全体の構想の打ち合わせにやってきたのはまだ大学の前期の頃だった。そこから9月にアートマネジメントセミナーがあり、その最後に信太山青少年野外活動センターに宿泊した受講者たちがシミュレーション的にプレゼンした発表プランがこの企画の元となった。

従って、ちらしには、主催/大阪市立中央青年センター、制作/NPO法人芸術文化ワークス、企画原案/中央青年センター「アートマネジメントセミナー」宿泊研修企画グループと書かれてある。そしてこのA3版二つ折りのチラシを開くと、「市民プロデューサーメンバー」として個人名がすでに出ているのだ。

つまりは、このセミナーの目的だった「めざせ、市民プロデューサー」という副題がここでその第1歩として実現されたともいえる。デスク:前田直也・槙邦彦(そうはいっても二人とも制作企画歴があるし小関さんもそうだ)、舞台監督:田丸隆生(彼もマジックランプの中心人物)。そして各アーティスト担当プロデューサー補:川上哲・栗原果絵・小関皆乎・澤田麗・辻本由美・南園ゆり。

10時に行くとすでにみんな準備に取りかかっていた。金曜日の時点ですでに、案内用の紙コップなどが廊下や入り口の前に設置されている。紙コップアーティストLOCOさんの参加によってセンター内のサインのデザイン的統一は実にスムーズになっていたわけだ。案内のボランティアも紙コップを2つ紐でつないで首に掛けている。

昨日にはトリイアオードで北村成美などに目を見張り、そして夜には一緒にMONOを近鉄小劇場で楽しんだ岡山の大森誠一さんがここに訪ねてきてくれて、鈴木さんを紹介する。大森さんは午後はカラビンガで桃園会観劇なので準備風景を見てもらう。

アートサポートボランティアを募集していたので、朝にそれぞれやってきて各アーティストの準備を手伝う。小島剛さんのボランティアは、現役の女子高校生二人組だったのだが、そのために、打ち上げの話題として異様に盛り上がるものになった。

彼女たちは、セーラー服で来れば良かったですねと平気で言ってみたり、チラシのキリンの色塗りをしていてこれはグロ!とか言い合って、そのノリを見ているだけで興味がつきない。だいたい、小島剛としては、参加者にこびているのではないかと当日まで迷ったブース出店「プリクラCD」だったが、その名称に彼女たちが即座に反応したのだろうとみんなから言われていた。

11時に2階のロビーに集まって開会式(顔会わせ)。福井県今立町の人たち(商工会青年部だったかと記憶しているが)が4人も参加。彼らは一般参加でもあるが視察としての意味もあり、そういえば紙の公募展の歴史を持つ今立町だから、今回の企画は紙コップや「折り紙言語」はじめ関係が深いものが多かったし、いろいろ今立のまちおこしの参考になったのではないか。いずれにせよ遠方からの参加はとても嬉しかった。

開場は13時の予定だったが、年輩の二人組が1階の受付横に座って待っていたこともあり、12時半には常時観てもられるものが出来ていたので、それを受付で案内することにする(各ブース案内ボードに印をつけるとともに)。入り口の案内ブース担当はセンターのアルバイトの若い男性と川上牧世さん(場内放送も担当していた京都橘女子大学文化政策学部の学生)。二人がチラシを渡し、3つの会場はもう開いていますと知らせることにする。

常時開場しているのは、
1)LOCO「糸電話の美術展」・・・大小色とりどりの糸電話が大きな会場にぶら下がっていて、途中で賑やかな音楽演奏などがあった。あとコップ人間になる被り物は実際に頭を突っ込むと相手にインパクトを与え人格が変わりそう。
2)無声映画・・・東京からの4人の参加。氏家裕太ほか、7階の第1ホール。
3)4階の視聴覚室でのラジオデイズのコンピュータ作品・・・これはパソコンから流れる指示に従えば一人で遊べるので人気。

なにせ、11のグループの参加で、会場も3階から7階に分かれているから、たとえば、山下残&たけのこの手話ダンスをお目当てにしてきた人にとっては戸惑うこともあったみたいだ(一人の若い学生さんは手話目当てで来たのに、5階の第2体育館に行ったら誰もいなくて帰ってしまったということで、アンケートで、この企画はすごくよくなかったと評価していた。ちょうどその時は外の難波宮あとで踊っていたはずで案内の掲示のタイミングが少し遅れてしまったのかも知れない)。

迷ってしまう人のためにモデルコースがあり、ここに大勢が参加した。
全体の入場者は200名ほどだと想定した。20名ほど入ったあとに受付でチェックした数が150数名だし、それ以外に、2階のリビングルームでの朗読研究会「あめんぼ」(あめんぼ座の下にある研究会という)に直接来た人もあったから。

ボランティアや関係者を入れると250名以上の参加数ということになり、会場は結構な賑わいを見せていた。年輩の方、ユニークないささか危ない風体の人(ロングスカートをはいた白髪の高齢男性)も参加していて、大阪市の媒体がアーツ関係の媒体とは違う層に届いていたことを知らせてくれる。

特に、まつおかずひろと辻本真孝による「詩食会」では、積極的に名刺のうらに書かれた詩の一節を、輪になって順々に読んだり、発声練習(舌を出して、あ、い、う、え、お)をする中高年の姿が清々しかった。


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